コロナをきっかけとしたイベントの自粛や株安と先行きの見えない、漠然とした不安感が漂っていますよね。
今日は休職中に勉強していた認知行動療法の中でも「自分の気持ちや意識をコントロールして不安に対処する方法」についてシェアしたいと思います。
主に東大医学部卒の医学博士である熊野宏明さんが書かれたこの本からの学びです。
ストレスに負けない生活―心・身体・脳のセルフケア (ちくま新書)
認知行動療法とは
ざっくりいうと、認知(ものの受け取り方や考え方)に働きかけて気持ちを楽にする心理療法のことです。精神科等の医療現場でも活用され、効果をあげています。
参考)認知行動療法とは|認知行動療法センターのご案内|認知行動療法センター
避ければ避けるほど怖くなる
はい、でました!お得意の手書きメモです。
毎日更新するにはこの手書きメモなくして成立しえません。
このグラフは「時間経過による不安の変化」を示したグラフになります。個人差はあれ通常、不安という感情は7~8分でピークをむかえ、20分もたてばその感情が収まっていくそうです。(上グラフの青の線)
一方で、不安に対して不適切な安全確保行動(これを回避行動と呼びます)を取ってしまうと、短期的には急激に安心しますが、長期的に見ると「また起こるのではないか」と不安が続く状態が続いていくと言います。(上グラフの緑の線)
この回避行動を長く続けると、日ごろの不安・緊張も高まることが知られています。
例えば、人前で話すと緊張するからといって話すことを避けていれば、不安が強くなり、話さなければ話さないで日常生活に支障がないような状況でも、無意識のうちに、いつ話す機会が来るか分からないと、常に緊張してドキドキしてしまいます。
この状態は認知注意症候群と呼ばれます。
それがリミットを超えてしまうと、極度のあがり症が身についてしまい社会不安障害のような病気になってしまいかねません。
あなたは「嫌な人がオフィスに入ってきたらすぐ気づいてしまう」といった経験はありませんか?程度の差はあれ、それも同様です。
振り返ればお化けはいない。「Don’t think」で「just do it」
ではどうすればいいかと言うと、回避せずに直面した結果「なーんだ!たいしたことなかったじゃん」という体験を積み重ねることが重要といいます。
専門用語でこれを不安の曝露法と言います。
暗い家の中に入ったときなど、不意に後ろで物音がすると、何かいるかもしれない、でも怖いから振り向かないということがあると思います。しかし振り向かないでいると、どんどん怖さが増してきます。一度振り向いて何もいないことを確認すれば、あっさり恐怖心は消えしまいます。
「Don’t think」で「just do it」
ごちゃごちゃ考え出してしまうと回避行動を取ってしまうので、何も考えずにただやる。
まずは小さな不安に対する回避行動からトライし、その時に不安の変化のグラフを思い出して「不安は永遠に続かない。just do itしたらやっぱり20分で不安が収まった」という経験則を一緒に積み重ねてこうぜ!
グッドラック!