その1からの続きになります。
息子は妻側の家族からすると初孫にあたり、お義父さんお義母さんも、義祖母も、義妹弟も嬉々として抱っこの争奪戦。
みんな気に入られたくて、世話をしたくてたまりません。
将来息子が有名人にでもならない限り、人生におけるチヤホヤのピークが早くも到来したかという感じ。
もちろん僕の家族も同じような感じでしたし、大半の家庭のじぃばぁなら、むしろ暇を持て余した老後の娯楽として喜んで子供の面倒を見てくれるはずです。
自分が夢のような宝物を持ち帰ったかのように家族が喜んでくれる姿を見るのはこちらも嬉しいし「ああ、幸せだなぁ」と幸福感が自然とにじみ出てきます。
赤ちゃんの誕生や成長ってものは家族の誰かが、成人する、結婚する、家を買うみたいなビックでナイスなライフイベントの一つなわけで、
この感動を、この思い出を、パートナーである夫婦間だけでじっくり共有する事も夫婦を形づくるうえでとても大切な要素だと思いますが、
一緒にその場にいて、僕たち夫婦と同じくらい喜んでくれる人たちと「あの時はこんな感じだったよね」と肌感まで共有できる人が多ければ多いほど、自分たちとその周りの人たちの幸せも膨らむんだと気づきました。
共有した思い出が今後の家族間での人間関係の引き出しとなって活きていくこともまた大きいなと思います。
そして、これはひょっとすると今の僕に出来る最高の親&家族孝行なんじゃなかろうかと、そう思うに至りました。
松本人志がチキンライスの歌詞で綴った通り、それを考えること自体がもう親孝行かもしれませんが、やっぱり何かこう形に残したいじゃないですか。
プレゼントを送ったり、一緒に旅行したりとベタな親孝行もありですが、
実家を出る前のあの頃に戻り、もう一度一緒に生活を共にして、赤ちゃんの一挙手一投足を一緒に見守り世話しながら、「僕らの小さい頃はどうだったのか」「じぃばぁの時代はどんな感じだったのか」同時に家族の歴史や歩みを振り返り、その感動や思い出を共有する。
しかも、自分たち夫婦も適度に羽を伸ばしながら。
我が家の場合は夫婦一緒に育休を取得して長期間実家に滞在することで、こんなかけがえのない体験をすることができました。
ひたすら育児のスキルアップに努めてもいいし、この際に一生分妻を労わってもいいし、夫婦の関係性を再構築するのもあり、子どもを連れて普段行けない場所に旅行に出かけるでもいい。
数が増えてきたとはいえ、まだまだ少ない男性の育休取得率。
ましてや夫婦揃って育休が取れるような人はごく少数に限られていると思います。
男性の育休取得における会社の雰囲気、収入やキャリアの問題、「妻が育休なら一人で十分では?」という社会の風潮が、なんとなく優等生的に育児に専念すべき!みたいなイメージを蔓延らせてるような気もするけど、
その夫婦なりの色んな育休のかたちがあってもいいと僕は思う。
それが夫婦揃って育休を取ることの意義だから。
育児は育休を終えてからが本番、この先もずーっと続きます。
僕らはこれからも遠く離れて暮らす家族を巻き込んで、楽できて皆がハッピーになれる方法を模索しながら育児を楽しんでいきたいと思います。
(追伸)
このエントリだけを見ると、育休中あまりにも僕が育児をやってなさそうに見えるのでせめて補足だけはしておきたい。
オムツ交換、お風呂入れ、ギュー、抱っこ、絵本の読み聞かせ、一緒に出来る遊びの開拓や連れまわしは僕の得意な育児になった。でもそれ以外はごめんなさい。妻の強い希望のもとカンボ(完全母乳)主義のウチは、おっぱいが出ないこの時期の夫が活躍できる場面は限られているのだ。