リアルタイムドキュメンタリー

コロナが浮き彫りにした価値観の違いとそれを受容して前へ進むこと

コロナが浮き彫りにした価値観の違い

2020年11月、コロナ感染症の第三波が到来しつつあった。

自粛疲れもあって、我が家では再度の緊急事態宣言が出て身動きが取れなくなる前のこの機を逃すまいと沖縄旅行を企画していた。

それに対して義父母から待ったが入り、ちょっとしたいざこざに発展した。

 

「こんな時に沖縄旅行にいくなんてどういうつもりや!」

「わく(生後7か月の息子)のことを第一に考えたら、沖縄なんていけんやろ!」

「コロナ禍で世間は大変な時期なんやから自粛しろ!親として成長しろ!」

とお叱りを受けたのである。

 

このお𠮟りには大いに違和感があったので、勢い余って反論してしまった結果、なんとなく気まずい雰囲気が出来上がってしまった。

自分が沖縄旅行に対してGO判断を下していた理由は以下の通りだ。

 

わくの教育について

わくの事を第一に考えると、我が家の教育方針としては「可能な限り、外の世界に出て様々な刺激に触れさせてあげたい」ということ。

そんな中でコロナ禍において自宅で過ごす時間が多い今の状態には結構危機感を覚えていて、休みの日には感染防止を徹底して極力外に連れて行ってあげている状況であること。

感染リスクの増加懸念

東京、神奈川で過ごすより沖縄に行くことで感染リスクが高まるのか?という疑問点について。

11/15時点で人口10万人あたりの感染者数は沖縄、東京が15人程度でリスクは同程度と考えていて、那覇を避けた旅程なんで、実際にはさらにリスクが低いと思われる点。

バス、飛行機内の感染率も低いし、ホテル、飲食店は全て感染防止策を認められたGoTo対象を予約してるのでさらにリスクも限定的である点。

この時期の県外旅行は社会的悪なのか

政府はGoToトラベルを継続中。現時点では緊急事態宣言や移動自粛要請は発出されていない(もちろん、発出されたら速攻でキャンセルする旨を伝えた)

特に沖縄はデニー知事自身がGoToトラベルを活用しつつ感染防止と経済活動の両立に取り組み基幹産業である観光を立て直すと公言していたこと。

現場の旅行業者も生き残りをかけて、素人では想像もつかないオペレーションレベルで必死に感染対策を行い経済を回そうとしている中、沖縄旅行に行くことはむしろ貢献しているとも言えるんじゃないかと考えていること。

それでも万が一コロナに罹った場合

我が家には高齢者がいない為、重症化リスクも低く最悪の事態は避けられると考えていて、自分が仕事で週の半分を東京の客先拠点への出社を受容しているのもこの点が大きいこと。

 

これらを義父母に丁寧に伝えて、結果的には僕の意見を押し通すかたちで沖縄旅行に行ってきたわけだけど、

ほぼ引退していて田舎に住みテレビ中心に情報を得ている義父母と、

現役バリバリで働いていて都会に住みネット中心で情報を得ている僕とでは

異なる意見が出て当然だ。今後も意見の衝突は起きるだろう。

育休中に長期滞在して出来上がった関係性があったからこそのお叱りだし、だからこそ僕が反論しても聞く耳を持ってもらえると思えた。義父母の言い分も理解できなくはない。

お互い、わくの事を想うベクトルは同じ方向を向いている。

それだけで既に必要条件は満たしている。

 

ダイバーシティをより重視する社会にシフトするなか、LGBTQなどの比較的新しい価値観を受け入れようとする風潮がある。

一方で昭和的というか田舎的というか、団塊の世代よりちょい後を生きた僕らの両親世代の価値観を時代遅れという名のもとに切り捨てていく社会も違うんじゃないかと思う。30代も後半になった今はわかる、そんな社会じゃ怖くてオチオチ歳も取れない。

 

古い価値観も新しい価値観も全てひっくるめて多様性を受容して前に進むことが、僕らの家族関係においても、社会においても大切なことなんだろうと思う。