情報ソースを全て追記してアップし直しました!
今日もTwitterのタイムラインから。
仕事の関係上、中国にはよく出張に行くので情報はウォッチしています。
それにしても中国のコロナへの対処がエグすぎる。ピンチをチャンスに変えすぎている。
むしろピンチはクイズの模範解答なんじゃない?
AIチャットボットによる感染情報の収集
AIチャットボットによるコロナ感染のヒアリングはこの記事あたりを見るとよい/Deployment of Health IT in China’s Fight Against the COVID-19 Epidemic https://t.co/KCLvMf4dpb
— Rio Nishida (@Riopo) 2020年3月13日
この記事は全てリファレンスが記載されており、魂を感じるレポート。
ぜひ全文を読んでみて欲しいがその一部を切り取ってみる。
武漢の保健当局は2月26日、住民にCOVID-19感染早期自己スクリーニングアプリの使用を推奨し始めた。
このアプリ(チャットボット)では、一連の簡単な質問に対してユーザーが入力した回答に基づいてメッセージを自動生成し、「リスクを最小限に抑えるための厳格な予防措置を維持する」、「即時の隔離が必要」、「地域コミュニティの当局に報告してください」、または「病院に行ってください」など、ユーザーはAIからパーソナライズされた推奨事項を使用して、感染リスクに対する結論(推奨された行動)を受け取れる。
圧倒的に生産性の高い方法で中国政府は感染情報を集めている事が分かる。
徹底した情報の可視化と統制
丁香医生が作成したリアルタイムで新型コロナウイルスの感染拡大を追跡するヒートマップが面白い。
— Rio Nishida (@Riopo) 2020年3月15日
既に累計30億PV超えているwwwhttps://t.co/VOvggkDifR
中国だけでなく、世界の感染者数を一覧化している。韓国、日本、イタリア、イランの感染者数はグラフで見えるので今後を推計するのに便利。イタリアはこれからまだまだ増えていく事が明らか
— Rio Nishida (@Riopo) 2020年3月15日
官民それぞれからコロナ情報プラットフォームが作成されているが、民の事例としてはこのツイートしたサイトが有名。
ここでは、色分けされた流行マップ、傾向曲線、コロナ関連のニュース一覧、病気の予防と制御に関する知識、噂や誤情報を修正するための「ファクトチェック」ガイド、オンライン相談などが提供されている。
また、一部のプラットフォームで提供され、最近人気なのは「近所のケース」と呼ばれる、携帯電話の基地局データを利用して、感染患者が通った場所が可視化された地図。
恐ろしい。恐ろしすぎる。「ユーザーの居場所を表示する」からこんな情報まで見えるんだぜ。開いた口が塞がらない。
自分の目で確かめたい人は、附近疫情实时查询に覗きに行ってみて!
デマ拡散防止の為のSNS上でのコロナ関連キーワードの検知とブロック/How Chinese social media platforms control information on COVID-19 - Global Voices Advox https://t.co/W5SZTS0SF3
— Rio Nishida (@Riopo) 2020年3月13日
中国の政府機関が実際にどのようにコロナ関連のキーワードをSNS上でブロックしているかをみると「習近平が武漢にいく」「武漢肺炎の制御不能」、「武漢+感染+数万」、「公務員のウイルス」や香港、マカオ、台湾関連ニュースに対して「医療従事者+ストライキ+国境検閲所の一部閉鎖」など、興味深いキーワードが並んでいる。
自分に割り当てられたqrコードが緑色なら外出可能て流石の中国の統制力や/アリババグループの新型コロナウイルス(COVID-19)対応事例 | GloTech Trends https://t.co/ns7arQQREh
— Rio Nishida (@Riopo) 2020年3月13日
情報統制だけでなく、高い生産性で膨大な情報を集め、その情報をAIでリスク判定し、物理的な行動規制の徹底へと繋げている。
デジタル消費(飲み会、ジム、教育、医療、AR美顔機能など)加速
新型コロナウイルスを契機に激変する中国の教育現場 https://t.co/xMN3HhP0NO
— Rio Nishida (@Riopo) 2020年3月13日
学校の授業はオンラインで継続、飲食店は閉まっているから、ビデオ飲み会(視頻喝酒)で憂さ晴らし
オンライン医療 急拡大する中国(The Economist): 日本経済新聞 https://t.co/RIYuErrDxE
— Rio Nishida (@Riopo) 2020年3月13日
JDが提供しているネットを介した治療や助言のサービスがコロナ流行移行は10倍の200万件に増加
化粧をしなくてもビデオ会議に出席できるAR美顔機能を追加したアリババグループのDingtalk
— Rio Nishida (@Riopo) 2020年3月13日
/中国テック 新型コロナ対応で本当にすごいのはここだ | DG Lab Haus https://t.co/BRQJMtcRgB
テレワークのおかげで通勤時間が削れ家から出なくてもよくなったのに、いざビデオ会議を開始した時に寝癖でパジャマは流石にマズい。女性の場合はさらにメイクまで。これではテレワークのメリットを最大限活用できているとは限らない。そこで生まれたのがアリババグループが運営するDingtalkのAR美顔機能。ここぞとばかりに光速で機能追加してきている。
ちなみに3/4からDingtalkを日本企業向けに無償提供されている。
「おうちでトレーニング」が人気 従来のジムはオンラインに活路--人民網日本語版--人民日報 https://t.co/3wRDymXPmQ
— Rio Nishida (@Riopo) 2020年3月13日
新型コロナで中国人の“引きこもり消費”加速――室内で不思議なブームも https://t.co/0vJkU61fUb
— Rio Nishida (@Riopo) 2020年3月13日
SNSを分析してみると、ヨガ、体操、ダンス、教育などオンラインでの自分磨きが拡大しているという。
無人ロボ、自動運転技術の適用範囲拡大
新型コロナウイルスの流行で、中国では無人技術や遠隔技術の社会適用が加速 – BRIDGE(ブリッジ) https://t.co/09FRVlxGEI
— Rio Nishida (@Riopo) 2020年3月13日
中国EC大手のJD(京東)、自動運転車を使い武漢市内の病院へ医薬品を配送 – BRIDGE(ブリッジ) https://t.co/ZYOtyn2Kw3
— Rio Nishida (@Riopo) 2020年3月13日
ドローンに無人配送車…新型コロナ拡大を防ぐ中国の「無人化技術」、活用の実態とは(滝沢頼子) - Y!ニュース https://t.co/5jT3K7RjVA
— Rio Nishida (@Riopo) 2020年3月13日
1月に警官がスピーカー搭載型ドローンを使用して歩行者の井戸端会議に注意を促したり、マスクを着用するような動画がバズったが、中国では自動運転技術や無人ロボの社会実装を進める絶好の機会としている。
JDの小型自動運転車やドローンを投入し物資の配達適用範囲を拡大。(考えてみると外出禁止されて人が少ない武漢は絶好の実験場所だよね。)
街路清掃と公共エリアの消毒に自立型ロボットを採用、病院内でも感染予防や防護服の削減を狙い無人搬送ロボを現場導入している。
ブロックチェーン活用例の増加
ブロックチェーンでマスクの買い占めを可視化/中国でブロックチェーンの活用例が増えてきました|中国情報局@北京オフィス @bijingbball #note https://t.co/BMlN4Xylt6
— Rio Nishida (@Riopo) 2020年3月13日
ブロックチェーンでトレサビを可視化する事でマスクの買い占めが起きないようにするその発想はなかったぜ!
おわりに
以上をまとめる。
中国ではAIチャットボットなどを活用し高い生産性で収集した感染情報を用いて、感染者の行動経路レベルまで踏み込んだ情報の可視化と統制、行動規制を行いリスク管理
飲み会、ジム、教育、医療、ネット会議へのAR美顔機能等のデジタル消費を加速させ、もう少し先と思っていた「無人ロボ」、「自動運転技術」、「ブロックチェーン」の適用範囲をここぞとばかり拡大
もちろん、この手法は中国共産党の一党支配だからこそなし得る徹底的な感染者や感染被疑者に対する情報収集・統制であり、そこには個人情報保護も何もないのかもしれないし、日本がそのままマネする事は出来ない。
だけどスピード感を持ってピンチをチャンスに変えようとする発想や行動はマネしたい。
翻って日本ではZoomでのテレビ会議がどうのこうので移動時間が削減出来たとか言ってる場合じゃないんだよなぁ。
ちなみに、中国語の一次情報を取得する際に超絶役立ったGoogle翻訳のchrome拡張機能の使い方について書きました。もし知らなければぜひ一読を!