リアルタイムドキュメンタリー

ウクライナ侵攻に思うこと

ウクライナ侵攻

2022年2月24日。

ロシア軍によるウクライナ侵攻の様子を映した映像がTwitterのライムラインを埋め尽くした。

現場からリアルタイムで各個人によりアップされる戦争映像は、この時代にとても現実世界で起きているとは思えないようなものばかりだった。

既にロシア軍が大群を並べてウクライナ国境周辺を包囲していた事は知っていたが、まさかプーチン氏も本気でやるまいと皆が思っていた通り、僕も市場のコンセンサスを鵜呑みにしていたが完全に読み誤った。

 

まだ社会人になりたてで、目の前の仕事に精一杯だった2014年に起きたクリミア危機の事はよく知らなかったし、ロシアの歴史についても正直疎かった。

今回の戦争をきっかけに慌てて勉強した。

 

プーチン氏のKGB時代に目の当たりにしたソ連崩壊の悲劇、チェチェン紛争での実績、オリガルヒを従えた絶対的な権力基盤構造、帝国主義的思想、クリミア併合での成功体験や

NATOの東欧拡大、米国のアフガン撤退、ウクライナの反ロシア政策の盛り上がりといった社会情勢の変化が今回の戦争を引き起こしたと指摘する専門家の解説を聞けば聞くほど、起きるべくして起こった戦争のような気がしてならない。

どんな事象においても予測は難しいが、それが起きた理由を事後的に解釈して説明することは比較的簡単だ。

結局のところその真意はプーチン氏にしか分からないのだから、氏を全否定して対話の糸口や解決の可能性を切らさないことが何より重要だ。

当事者から遠ければ遠いほど冷静になりニュートラルな曇りのない眼で物事を見定めるべきだと思う。

 

 

何の罪もない民間人に多くの犠牲者が出ている今回の蛮行を許すべきではない。

これだけは断じて言っておく。

一方で、法の順守が正義で暴力は絶対悪かというと、それも違うはず。

 

「このルール内ではもう何をやってもどうにもならない」

と思うから生死をかけて戦うわけで、ルールを覆すために暴力以外の術がなかったとしたら、正当化の余地はあると思う。

これまでの世界の革命はそうやって起きてきたはずだし、「勝てば官軍」となり新たなルールで塗り替えられた結果が今の世界とも言える。

 

これから全てが分断の方向に向かってきっと進んでいくんだろう。

軍事侵攻もまだまだ続き、余談を許さない状況だ。

なるだけ正確な情報入手を心がけて、継続的にこの戦争を注視していきたい。