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【ICL眼内レンズが知りたい】レーシック vs ICLのメリット/デメリットを整理してみた

ICL

眼内にレンズを埋め込む最新の視力矯正方法である「ICL」の手術を受けて2週間以上が経ちました。ようやく快適なメガネ無し生活を送りつつあります。

ICLの手術を受けるまでは色々な不安があったので、病院選定や手術リスクなど入念な下調べをして手術に臨みました。

残念ながらWeb記事やブログ等のネットからの情報だけでは、本当に欲しい情報を得る事が出来ず判断に困る事もありました。従って、レーシックの開発段階から関わりを持ち日本で初めてレーシック手術を行った医師が書いた書籍も購入して正しい情報を集めました。

僕自身が本当に聞きたかったICL関連情報をシェアする「ICL眼内レンズが知りたいシリーズ」の第二回目はレーシック vs ICLのメリデメを整理しました。

レーシックやICLなどの視力矯正を検討中の方々への参考情報になれば幸いです。

 第一回目の記事はこちら!

レーシック

適応基準

誰もがレーシック手術を受けられるわけでなく、レーシック手術に適さない人もいます。以下に適応条件例を挙げてみました。

  • 近視の強さを表す屈折値(ジオプター)が-6D(場合によっては-10Dまで可)の軽~中等度の近視であること。近視の度数が少なくとも1年以上安定していること
  • 遠視、乱視は6D以内であること
  • 角膜の形が正常かつ厚みが十分あること、手術後に十分な角膜の厚みを残せること(自分がこのパタンでした。僕のようにアトピー持ちの人は角膜が薄い傾向にあります。)
  • 妊娠中・授乳中ではないこと
  • その他、目の病気など医師がレーシック手術を受けるに適当でないと判断した場合

また、もともとドライアイを抱えている人にも、一時的に状態が悪化するケースがあるようで、適さないことがあります。

適応基準はお医者さんから聞くのが一番正確な情報を得られます。まずは病院に行って無料検査を実施しましょう!

リスク

大前提として、レーシックは過酷な条件の米軍のジェットパイロットでも認可されている安全性が保障された手術になります。

従って、適切な病院で手術を受ければ、網膜剥離や失明してしまうような事はまずありません。その前提で以下をお読みください。

また、インフォームドコンセプトといって病院側が患者に対して、手術の内容やリスクを詳細に説明し、患者に理解と同意をしてもらう必要があります。

従って、病院側から提供される手術ガイダンスや同意書には事細かに記載がありますが、ここでは患者目線の重要事項だけ抜粋します。

視力低下による再手術の可能性

レーシックって安全性が担保された手術だということは理解してるけど、

「個人差はあれ、どの程度視力が戻ってしまう可能性があるの?」

一番気になるのはここですよね。

正確な論文を見つける事が出来なかったので病院や学会のWebページから幾つか拾ってきました。あくまで再手術を受けた割合であって、何年以内に低下したなどの細かい情報は記載がありませんでしたのでご注意ください。人によってはすぐに再手術が必要になったケースもあるようです。

総合すると5%程度は視力が戻ってしまう可能性があるとみた方がよいですね。また、適応条件にあげた通り、自分の角膜の厚さによっては、1度きりしか手術が出来ないケースもあるので事前によく確認しておく必要があります。

ハロー/グレア

暗いところで光が眩しく感じたり、にじんだように見える現象。

個人差はあるが通常、数か月で改善される。

稀に残り続ける人もいる。

ドライアイ

手術後は眼が乾燥しやすい状態になる。ほとんどの場合、時間とともに改善されるが悪化する場合もある。

感染症

稀に術後に角膜感染症になる可能性がある。角膜感染症とは微生物が角膜内で増殖し、痛みをおこしたり、角膜を濁らせたりしてしまう状態です。

その他の合併症

極度の眼の乾燥によりフラップにしわが形成されたり、炎症が強くなったりするケースもごく稀に発生しているようですが、点眼薬で治療可能。

価格

僕が今住んでいる都内エリアの病院をピックアップしてみました。

品川近視クリニックや新宿近視クリニックに価格の開きがあるのは、手術に利用する機械が異なるためです。高額な最新機種の方が「角膜を測定するポイント数の多さ」や、「角膜へのダメージ軽減」を謡っていますが、機種毎のリスク発生率が不明な為、患者側としてはなんとなく、真ん中あたりの機種を採用するケースが多いようです。

ICL

適応基準

角膜が薄い、強度近視などでレーシックが出来なくても、ICLなら出来る場合があります。

従って、以下の通りレーシックに比べるとゆるい適応条件になります。

  • 妊娠中・授乳中ではないこと
  • その他、目の病気など医師がICL手術を受けるに適当でないと判断した場合

角膜内皮細胞が基準値を下回る場合があります。

コンタクトを長年、長時間に渡りつけ続けていると角膜に届く酸素量が減り内皮細胞が減ってしまいます。内皮細胞は増殖もしないし、再生する方法もありません。この場合はレーシックもICLも不可となります。

特に酸素透過率が低い安物のカラーコンタクトをつけ続けている人はヤバいので眼科にいって検査してもらった方がいいです。

レーシックと比べたICLのメリット

大前提として、ICLも米軍やNASAでも採用される安全性が保障された手術になります。

適応条件の広さに加えて、レーシックと比べたICLのメリットは、

  • 一度削った角膜は元に戻らない。ICLは角膜を削らない為、可逆性がある。(レンズを後から入れ替えられる為、リスクが低い)
  • 長期に渡り視力低下が起きにくい山王病院の情報が分かりやすいです)
  • 切開創が3mmと小さく、ドライアイの原因になりにくい
  • 術者がICL認定医のみ(レーシック全盛期にレーシック難民が大量に排出されたような手術失敗リスクが低い

近年は、特に上二つのメリットの大きさからICLを選択する人が増えています。

レーシックと比べたICLのデメリット

逆にレーシックと比べたICLのデメリットは、

  • コストが割高(ただし、ここ数年でグッと下がってきている。)
  • レンズが届くまで時間がかかる。(初回検査後2週間から最大3か月後のスケジュールとなる)
  • レンズ関連のリスク(レンズ回転や位置異常、レンズの境目が気になる、レンズへの細胞付着・虹彩癒着など)
  • 術後の入浴や飲酒に関する制限がきつい(レーシックは翌日から可。ICLは一週間禁止。個人的にはこれが結構きつかったのさっ。)
  • オペ時間が若干長い(両目でレーシックは10~15分程度、ICLは20~30分程度)

レンズ関連のリスクはこう書いてしまうと、仰々しいのですが、山王病院のWebページから再手術が必要になったケースや割合を確認するとレーシックよりは低いのでご安心ください。

また、ハロー/グレア、感染症やその他合併症にかかるリスクはレーシック同様にあります。

価格

僕が今住んでいる都内エリアの病院をピックアップしてみました。

グッと価格が下がってきたとは言え、一般的にレーシックよりは割高ですね。

おわりに

以上、レーシックとICLのメリデメを整理してきました。

僕の場合はやろうと思えばどちらの術式も選択できましたが、

  1. ICLは角膜を削らない為、可逆性がありリスクが低い
  2. 長期に渡り視力低下が起きにくい
  3. ICLの価格が安くなってきた(この1年でも数万円下がった)

この三つが決定的な理由になってICLを選択しました!

みなさまの参考になれば幸いです。

 

第三回「病院の選び方」はこちら!